ボトル棚卸しで差異が出たときの原因の切り分け方|閉店後に確認する手順
ボトルキープや在庫の棚卸しで差異が見つかると、まず『誰のせいか』を考えたくなりますが、原因が分からないまま数字だけを合わせても同じ差異が繰り返されます。この記事では、差異が見つかったその日のうちに、伝票照合、提供や廃棄の記録、棚位置、数え方の順で原因を切り分ける手順を紹介します。日々の棚卸し方法や再発防止の取り組みとあわせて、原因を特定するための考え方として活用してください。

差異が出たら「防止」より先に「切り分け」をする
棚卸しで差異が見つかったとき、最初から特定の担当者を疑うと、正確な報告が上がりにくくなります。まずは差異がどの種類の原因によるものかを機械的に切り分け、当てはまる原因が見つかった時点で対応を決める、という順序で進めると、その日のうちに多くの差異は説明がつきます。
差異の出方を最初に分類する
差異が1本だけなのか複数本にわたるのか、本数そのものが合わないのか残量の記録がずれているのかによって、疑うべき原因は変わります。複数の商品で同じような差異が出ている場合は記録方法そのものにばらつきがある可能性が高く、特定の1本だけの差異は、その日の対応漏れを疑う方が早く見つかります。
- 1本だけの差異か、複数本の差異か
- 本数の差か、残量記録の差か
- 特定の時間帯や担当者に偏りがないか
伝票と入力履歴を照合し、入出庫漏れを疑う
J-Net21では、仕入れた商品を管理する際に、納品書と在庫の記録を照合する習慣が重要だと案内されています。棚卸しの差異は、入荷や出庫を記録し忘れたことが原因になっているケースが多く見られます。その日に納品や返品があった商品を優先的に確認すると、原因が見つかりやすくなります。
- 当日の納品書・返品伝票の有無
- 入力済みの入荷記録との突き合わせ
- 仕入先への確認が必要かどうか
提供・サービス・破損・廃棄の記録漏れを確認する
提供した分は減っているのに記録には残っていない、というケースは棚卸し差異の代表的な原因です。通常の提供だけでなく、サービスで出した分、割れたり傷んだりして廃棄した分も、後から思い出すのは難しいため、その場で記録できていたかを振り返ります。
- 通常提供の記録漏れ
- サービス・試飲分の記録漏れ
- 破損・廃棄の記録漏れ
棚位置と残量の数え方のズレを確認する
似た銘柄や似たラベルの商品が近くの棚にあると、数え間違いや記録する行を間違えるミスが起こりやすくなります。また、残量をパーセントで数えるスタッフと本数だけで数えるスタッフが混在していると、同じボトルでも記録が食い違います。棚の配置と数え方の基準を、原因の切り分け段階で見直します。
- 似た銘柄・ラベルの取り違え
- 棚番号と台帳の管理番号のズレ
- 残量の数え方(単位)の統一状況
原因が特定できない差異は記録して次回につなげる
すべての差異がその日のうちに説明できるとは限りません。原因が分からない場合は、無理に数字を合わせず、差異の内容と確認した範囲を記録に残します。次回の棚卸しで同じ商品や棚に差異が繰り返されるかどうかを見れば、日々の運用のどこに原因があるかを絞り込みやすくなります。
- 差異の内容と確認済みの範囲を記録する
- 次回棚卸しで同じ箇所を優先確認する
- 繰り返す場合は運用ルール自体を見直す
参考情報
記事作成時に確認した、公的機関・メーカー等の公開情報です。
- 棚卸しの目的と重要性(J-Net21(中小企業基盤整備機構))
棚卸しの目的と、差異を確認する意義についての基本的な考え方を確認しました。
- 仕入れた商品を管理するには(J-Net21(中小企業基盤整備機構))
納品書と在庫記録を照合し、入出庫を管理する基本的な考え方を確認しました。
- 中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン(情報処理推進機構(IPA))
操作や確認の記録を残し、後から振り返れるようにする考え方を確認しました。