顧客台帳

スナックの顧客台帳の作り方|最初に決めたい項目と運用ルール

約7分

スナックやラウンジで顧客台帳を新しく作ろうとすると、何を記録すればよいか、紙とExcelとアプリのどれを選べばよいか迷う店舗は少なくありません。個人情報を扱う以上、氏名や連絡先をむやみに集めればよいわけでもありません。この記事では、顧客台帳を作る前に決めておきたい必要最小限の項目、更新ルール、閲覧権限、バックアップの考え方を、店舗運営者向けに整理します。

紙のノートとタブレットを並べてスナックの顧客台帳を作るイメージ

スナックの顧客台帳は何のために作るか

顧客台帳を作る目的は、来店したお客様を覚えておくためだけではありません。予約の重複を防ぐ、ボトルキープの名義を確認する、スタッフが変わっても同じ接客ができるようにする、といった実務上の必要から作られます。目的があいまいなまま項目だけを増やすと、入力が続かず、台帳が形骸化してしまいます。

    紙・Excel・アプリの向き不向き

    顧客台帳の作り方には、紙のノート、Excelやスプレッドシート、専用アプリの3つの方法があります。どれが正しいというものではなく、来店客数、スタッフの人数、更新の頻度によって向き不向きが変わります。まずは自店の運用に必要な機能を洗い出してから選ぶと判断しやすくなります。

    • 紙:導入コストが低く、その場で書き込める
    • Excel:項目の追加や並べ替えがしやすい
    • アプリ:検索、権限管理、履歴が残しやすい

    台帳に入れる項目は必要最小限から決める

    顧客台帳を作るときは、思いつく項目をすべて並べるのではなく、業務に本当に必要な情報から決めることが大切です。個人情報保護委員会の中小企業向けハンドブックでは、個人情報の取得は利用目的の達成に必要な範囲にとどめるべきだとされています。氏名や連絡先だけでなく、家族構成や交友関係など業務上不要な情報まで記録しないよう注意します。

    最初に決めたい項目としては、氏名、呼び方(源氏名や愛称を含む)、連絡先、来店日、ボトルキープの有無、接客上の注意点などが挙げられます。生年月日や住所などは、店舗として必要性を説明できる場合に限り検討し、不要であれば記録しない選択も含めて考えてください。

    • 氏名・呼び方
    • 連絡先(必要な範囲で)
    • 来店日・頻度
    • ボトルキープや飲み物の好み
    • 接客上の注意点
    • 記録した目的

    更新ルールを決める

    台帳は作った直後がもっとも正確で、時間が経つほど古い情報が残りやすくなります。誰が、いつ、どの項目を更新するかを先に決めておくと、担当者によって記録の粒度が変わることを防げます。閉店後にまとめて更新するのではなく、来店中か退店直後に更新する運用の方が、記憶違いを減らせます。

    • 更新するタイミング(来店中・退店直後など)
    • 更新できるスタッフの範囲
    • 表記のルール(呼び方・敬称など)

    閲覧権限を分ける

    顧客台帳には、来店履歴だけでなく、接客上の配慮事項など扱いに注意が必要な情報が含まれることがあります。情報処理推進機構(IPA)の中小企業向け情報セキュリティ対策ガイドラインでも、情報にアクセスできる範囲を担当者ごとに分けることが望ましいとされています。全スタッフが同じ権限で閲覧・編集できる状態にせず、確認だけできる範囲と、編集もできる範囲を分けておくと安心です。

    台帳をアプリで管理する場合は、権限設定や操作履歴の機能があるかどうかも選定のポイントになります。例えばボトルキープ管理アプリのBOTTLYには、スタッフごとの権限設定や操作履歴を確認できる機能があり、複数人で運用する店舗の参考になります。

      バックアップと保管場所を決める

      紙の台帳は紛失や汚損のリスクがあり、Excelファイルは誤って上書きや削除をしてしまう可能性があります。台帳をどこに保管し、どのくらいの頻度でバックアップを取るかを、作成の初期段階で決めておきましょう。持ち出し用の端末やUSBメモリに保存する場合は、紛失時の対応もあわせて検討します。

      • 保管場所(店舗内・クラウドなど)
      • バックアップの頻度
      • 持ち出し時のルール

      参考情報

      記事作成時に確認した、公的機関・メーカー等の公開情報です。

      1. 個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)個人情報保護委員会

        個人情報の取得は利用目的の達成に必要な範囲にとどめるという考え方を確認しました。

      2. 中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン情報処理推進機構(IPA)

        情報へのアクセス範囲を担当者ごとに分ける考え方を確認しました。

      3. 中小企業のための個人情報保護法ハンドブック個人情報保護委員会

        事業者が個人情報を取り扱う際の基本的な留意点を確認しました。